□本日の活動内容
(1)益城町仮設団地自治会支援
(2)公営住宅についての意見交換会
(3)益城町まちづくり研究会
□参加者
松岡、都さん、緒方さん、マロ(よか隊ネット)
□詳細
(1)安永東仮設団地自治会支援「友救サロン」(上中記入・松岡加筆)
今日は総会後初めてのサロン活動で、今まで来られていなかった方が参加されました。今回話した内容のほとんどが自治会についての話題で持ち切りでした。
今までの色々な話をされて、終わるころには、皆さんすっきりされた表情でした。今後は、女性の方が中心で自治会を運営されていくようなので、その中に男性たちが入っていけるように、夫婦で住んでいる方々には旦那さんにも声かけして少しでも来ていただけるようにしてい行こうと思います。
また、次週行う朝食会の話をして、退去された方も呼んでくださいなどの話もすることができ、今日来られた方以外にも参加していただきたいです。
(2)公営住宅におけるコミュニティ支援について意見交換
益城町役場から災害公営住宅におけるコミュニティ形成についての意見交換として来られて、ちょうど「よか隊ネット」の土黒さんも同席していたので一緒に話をしました。
役場としても、災害公営住宅におけるコミュニティ支援は何かしらの形で必要だろうという認識は持っていて、ただ、東北の事例であったように、ずるずるといつまでも支援の手から離れられないという事態は避けたいという一面もある中、課題と解決策と解決策により出てくる課題など、いろんなケースを話し合いました。
まだ何も決まっていないし、本当に意見交換という次元なので、どのような話が出たかは伏せておきます。
僕もこの活動報告でいろいろ書きすぎて、様々な方面から別の意味で注視されています(笑)
(3)益城町まちづくり研究会(夜の部)
今回の研究会は、食事をしながら懇親を兼ねて、様々な益城町への想いをみなさんが披露しました。
今回は、事前に「他者に進めるこの一冊」というテーマがあり、僕は遅れて参加しましたし、事前に考えてもいなかったのですが、常日頃からこの一冊というのがあるので、その本を勧めました。
その本は、致知出版社から発刊されているロングセラー、「森信三 修身教授録」です。
他の皆さんも銘々に座右の書を紹介し、懇親会も食事をしながら楽しみました。二人ずつのペアになり、「益城町の課題」を考えた上で、「こうなってほしい益城町」というのを実現可能性を無視して発表し合いました。僕はペアを組んだ人と話し合って、というよりもほとんど僕の意見のみで申し訳ないのですが、僕たちは「日本一、宿が多く人が滞在する町 益城町」を発表しました。
益城町は大都市熊本と空港の間にあり、空港で降り立った観光客が通り過ぎる町でした。せっかく大都市圏のすぐ隣接していながら、滞在しやすい場所が少ない。そこを逆に、宿やホテルを招致して滞在する町、暮らす町にしたらどうかと発表しました。
■総括「転換期を想う」
(1)の安永東の自治会役員交代については前回の総会での住民決議により行われました。
新しく自治会体制が変わることで、活発な住民交流が図られることに期待すると共に、サポート団体としてどのような姿勢でサポートしていくべきか、自治会と密に連絡をとって進めていきます。
(3)この本は、戦前に森信三さんが今いう教育学部で将来の先生となる人に対して行った授業を元にしています。森さんの担当科目は「修身」で、これはいまいうとこの「道徳」です。この人の授業風景が変わっていて、テキストを読むのでなく、生徒たちに「私の話すことや君たちとの会話も全て書き留めなさい」と、口述をとにかく筆記させる。当然、筆記が追い付かないので、その分については生徒間で提供し合って穴埋めしなさいというものです。
生徒の筆記記録の中には、授業が始まる前の教室のざわついた様子(ふざけたものではなく、もうすぐ森先生の授業が始まるという緊張感と高揚によるざわつき)や、森先生が教室に入って来られた瞬間の生徒一同の背骨の立ち具合、木造の教室で割れた窓ガラスから隙間風が吹きすさぶ中の授業で、みんなが震えているのは寒さからではんく、それ以上に森先生に対する畏敬の念が強く、森先生の放つ一言一句に触れられているという歓喜と緊張から震えているんだというような注釈を生徒が書いています。
森さんの口述と、それを受けた生徒の注釈などを読むうちに、僕自身も寒い教室で生徒一同と共に授業を受けている錯覚に陥りました。教室の窓の外でさえずる鳥の声や、ガラスに投影される太陽の煌めきさえも、本を通して僕の瞼に残っています。
この本は、当時に森さんの授業を受けた生徒たちが終戦後に「あの先生の授業を後世の人たちに残したい」と集まり、筆記記録をもとに再現した20講話分が収められています。
これほどまでに、関わる人に影響を与えるすごい人だなーと思います。昔の言葉で難しい表現などもありますが、森さんは「腰骨を立てる」ことをすごく説いていて、僕もこの本を読んでいるときに、人から「とても姿勢よく本を読む人ですね」と言われたことがあり、その瞬間に「ハッ!」としました。死してなお、本を通して自身の教えを語り継ぐことができる、もしかしてそれを見越して、授業を筆記させていたのかと思うと、僕も森信三先生への畏敬の念に震えずにいられないものでした。