福岡瓦礫撤去支援

□本日の活動内容
(1)福岡瓦礫撤去支援

□参加者
松岡、都さん、愛知教育学部よりボランティア2名

□詳細
(1)福岡瓦礫撤去支援(松岡記入)
本日は「YNF」という団体の応援要請で、福岡市西区の西陵校区の住宅街の土砂崩れ復旧作業に行きました。僕たちの布陣は、4tダンプと0.2クラスのバックホー、運転手とオペレーター、それに愛知の大学生が二名参加です。
「YNF」という団体は、熊本地震直後から熊本で支援活動を実施する「一般社団法人よか隊ネット熊本」の事務局長をされていた江崎さんが、九州北部豪雨災害に見舞われた地元の福岡で、熊本での支援活動でのノウハウを活かした動きをとるために立ち上げた団体です。甘木市などと水害後の生活環境の変化などを調査し、主に在宅避難者など埋もれたニーズや制度と制度のはざまに合って困窮している方の課題と解決策の提言などを行っています。
西区の西陵校区は江崎さんの地元ということで、福岡市からも支援活動に豊富な経験を持つ江崎さんは大幅な信頼を得ていました。
僕たちが行った現場は、中学校のグラウンドがある擁壁が崩れてしまって、裏の住宅街になだれ込んでいる状態でした。教育委員会を中心にボラセンのような動きをとっており、多数のボランティアがきていました。
江崎さんも知っている地元の建設業者がボランティアで土砂出しを行っていましたが、僕たちが駆け付けたころにはボランティアは業者の動きを見ているしかなく、動く重機と佇む人間のコントラストが印象的でした。
普段、皆さんはこうした場合にどのようにお考えでしょうか。業者は土砂出しのプロ。ボランティアは出る幕なし。そのように考えている方が多いのではないでしょうか。かくいう僕も、かつてはそのように思っていました。
僕は、ボランティアとして多数の瓦礫撤去作業などを行い、今では業者としても重機を扱いますが、このような災害時における土砂出しや流木の撤去作業において、業者は必ずしも最も効果的な成果を出せる訳ではありません。
業者はテクニカル(技巧的・技術的)ではあってもプロトコル(複数のものが対象となる事項を確実に実行するための手順)な面においてはボランティアほどではないです。ボランティアは毎日が違う人との共同作業。毎日基本的に同じ人と仕事をする業者とはその面で違います。
なので、業者はいきなりボランティアが何十人も来ても、作業の段取りに組み込めない。その結果、ボランティアは見ていることしかできないという事象が生まれます。
また、この現場は地元の大きな建設会社が復旧作業を仕事として受注していて、どこからどこまで業者でやる、ボランティアでやる、といったことにすごく口をはさんでいました。業者からの目線で言うと、受注内容から出来高が減るから、何でもかんでもボランティアでやってしまうと売上が減少します。
しかしそんなに言うなら、生活に窮する部分の復旧作業だけでも社員総出でやるべきでは?と思いました。
地元の建設会社も元請けに気を使って、業者の思惑で現場が動いている感じがしました。
江崎さんが中心となり、教育委員会などと相談し、最後は決着しましたが、災害時の緊急復旧時における課題が浮き彫りになったと感じました。

活動中総移動距離 48,850㎞